好物日記

本を読んだり美術館に行ったりする人の日記

思想

ヘレン・ンゴ『人種差別の習慣 人種化された身体の現象学』(小手川正二郎/酒井麻依子/野々村伊純 訳)を読みました

人種差別の習慣: 人種化された身体の現象学作者:ヘレン・ンゴ青土社Amazon新宿紀伊國屋書店でたまたま見つけて読んだ本ですが、非常に良かった。私が今すごく読みたい内容の本だったので、なるべく積まずに読み始めました。四つの章に分かれていて、週末に一…

『人文学のレッスン 文学・芸術・歴史』を読みました

www.suiseisha.net信頼の水声社から2022年2月に刊行されていた人文学の本です。武蔵大学の人文学部の先生方が多く執筆されていて、大学の講義をちょこっとだけ聴講するような気分で一日一項目ずつ読んでいました。「人文学」がカバーする範囲はめちゃくちゃ…

高村友也『存在消滅 死の恐怖をめぐる哲学エッセイ』を読みました

半年以上ぶりにブログを更新します。 これまでの人生でもっとも仕事が忙しい一年を送っており、読書量が減ったり外出頻度が減ったりしましたがそろそろ復帰したいところ。 書店の巡回は定期的に行っており、この本も書店でたまたま見かけて買いました。こう…

現代思想 2020年10月臨時増刊号『総特集 ブラック・ライヴズ・マター』を読みました

現代思想 2020年10月臨時増刊号 総特集◎ブラック・ライヴズ・マター作者:大和田俊之,磯部涼,檀廬影,有光道生,和泉真澄青土社Amazon2020年10月に臨時増刊号として店頭に並んだ現代思想の「ブラック・ライヴズ・マター」特集。装幀が格好いいなと思ったら、川…

四方田犬彦『愚行の賦』を読みました

愚行の賦作者:四方田 犬彦発売日: 2020/08/27メディア: 単行本書店で見かけて我慢できずに買いました。四方田犬彦の新刊! この分厚さがいい! 四方田犬彦は文章が上手いというのは勿論その通りなんだけど、さらに、興味の引き出しをたくさん持っているらし…

ディディエ・エリボン『ランスへの帰郷』を読みました

ランスへの帰郷作者:ディディエ・エリボン発売日: 2020/05/03メディア: 単行本初めにこの本を知ったのは日経新聞朝刊の書評欄でした。誰が書いていた書評だったかは覚えてないんですが、気になってスマホの読みたい本リストにメモしておいた。 そしてその後…

現代思想 2020年8月号『コロナと暮らし――対策の現場から』を読みました

現代思想 2020年8月号 特集=コロナと暮らし――対策の現場から――作者:J・バトラー,A・ネグリ,藤井誠一郎,川口有美子,美馬達哉発売日: 2020/07/28メディア: ムック現代思想 2020年6月号が面白かったので、それ以降毎号買って読んでいます。8月号の特集は「コロ…

現代思想 2020年6月号『汎心論――21世紀の心の哲学』を読みました

現代思想 2020年6月号 特集=汎心論 ―21世紀の心の哲学―作者:永井均,高村夏輝,鈴木貴之発売日: 2020/05/28メディア: ムック普段このブログに雑誌の感想を書くことはないのですが、とても面白かったので書いておく。とはいえ素人の感想なので、もしかしたら著…

橋爪大三郎『はじめての構造主義』を読みました

はじめての構造主義 (講談社現代新書)作者:橋爪 大三郎発売日: 1988/05/18メディア: 新書ずっと読もう読もうと思っていながらずるずるとここまで来てしまった本です。去年人から借りてから手元に置いてはいたのですが、ゆっくり読もうと思っておいたら年を越…

高橋保行『ギリシャ正教』 を読みました

ギリシャ正教 (講談社学術文庫)作者: 高橋保行出版社/メーカー: 講談社発売日: 1980/07/08メディア: 文庫 クリック: 20回この商品を含むブログ (11件) を見る 読書会にて、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』が課題図書になり、せっせと再読しています。…