好物日記

本を読んだり美術館に行ったりする人の日記

「2022年の『ユリシーズ』」の読書会(第十回:第十挿話)に参加しました

www.stephens-workshop.com2021年2月21日にZoomで開催された「2022年の『ユリシーズ』」の読書会、第十回に参加しました。2019年に始まったこの読書会は『ユリシーズ』刊行100周年である2022年まで、3年かけて『ユリシーズ』を読んでいこうという壮大な企画…

松本清張『昭和史発掘 12』を読みました

ノンフィクションシリーズ『昭和史発掘』、12巻を読み終わりました。父親のお下がりの古い版でISBNがついていないので、リンクは無しです。12巻は、11巻で蹶起部隊が撤退した後の話になります。彼らがどのような処分を受けるのか、というところ。内容は以下…

橋本輝幸 編『2010年代海外SF傑作選』を読みました

2010年代海外SF傑作選 (ハヤカワ文庫SF)作者:ピーター トライアス,郝 景芳,アナリー ニューイッツ,ピーター ワッツ,サム・J ミラー,チャールズ ユウ,ケン リュウ,陳 楸帆,チャイナ ミエヴィル,カリン ティドベック,テッド チャン発売日: 2020/12/17メディア:…

ヨシフ・ブロツキー『ヴェネツィア 水の迷宮の夢』(金関寿夫 訳)を読みました

ヴェネツィア 水の迷宮の夢作者:ヨシフ・ブロツキー発売日: 1996/01/17メディア: 単行本結構前にブックオフで買ったものです。ちょくちょく見かけるので、ベストセラーになったんでしょうか。帯に「ノーベル賞受賞作家の小説、本邦初紹介!」と銘打ってある…

フリオ・リャマサーレス『無声映画のシーン(木村榮一 訳)を読みました

無声映画のシーン作者:フリオ・リャマサーレス発売日: 2012/08/23メディア: 単行本ブックオフで見かけて、好きそうな雰囲気だったので買いました。 何が好きそうだと思ったかというと、この作品のコンセプトです。母親が大事に持っていた30枚の写真を見なが…

橋本輝幸 編『2000年代海外SF傑作選』を読みました

2000年代海外SF傑作選 (ハヤカワ文庫SF)作者:エレン クレイジャズ,ハンヌ ライアニエミ,ダリル グレゴリイ,劉 慈欣,コリイ ドクトロウ,チャールズ ストロス,N・K ジェミシン,グレッグ イーガン,アレステア レナルズ発売日: 2020/11/19メディア: 文庫2020年が…

ジョン・ウィリアムズ『ブッチャーズ・クロッシング』(布施由紀子 訳)を読みました

ブッチャーズ・クロッシング作者:ジョン・ウィリアムズ発売日: 2018/02/26メディア: 単行本人生初のジョン・ウィリアムズ作品、じっくりゆっくり読んでいましたが、ついに読了しました。ジョン・ウィリアムズといえば『ストーナー』なのは知っているのですが…

ポール・シャピロ『クリーンミート 培養肉が世界を変える』(鈴木素子 訳)を読みました

クリーンミート 培養肉が世界を変える作者:ポール・シャピロ発売日: 2020/01/09メディア: 単行本面白かったという話を聞いて図書館で借りて読んだのですが……めちゃくちゃ面白かったので後日改めて買います! 「クリーンミート」=培養肉という、名前は聞いた…

松本清張『昭和史発掘 11』を読みました

父親のお下がりの文春文庫の古い版で読んでいる『昭和史発掘』11巻を読み終わりました。ISBNがついていなくて、新版は収録内容が違うので、リンクは無しで。10巻でついに決行されてしまった二・二六事件、11巻では蹶起部隊の撤退の様子が描かれます。二・二…

ねじれ双角錐群『来たるべき因習』を読みました

https://nejiresoukakusuigun.tumblr.com/post/632304404947681280/%E6%9D%A5%E3%81%9F%E3%82%8B%E3%81%B9%E3%81%8D%E5%9B%A0%E7%BF%92-strange-festival-speculative-fictionnejiresoukakusuigun.tumblr.com2020年秋の文学フリマで手に入れた一冊を読み終え…

恭賀新年、そして2020年の振り返り

明けましておめでとうございます。 2020年は大変お世話になりました。2021年もどうぞよろしくお願いいたします。 ブログを続けていられるのも、読んでくださる皆様のおかげです! いいねやスター、twitterやFBでのコメントなど、いつも励まされています。 20…

管啓次郎『本は読めないものだから心配するな 新装版』を読みました

本は読めないものだから心配するな〈新装版〉作者:管 啓次郎発売日: 2011/05/31メディア: 単行本(ソフトカバー)2020年の終わりを締めくくる記事が、とても素敵な本の感想となることを嬉しく思います。詩人であり人類学者であり翻訳家であり、な管啓次郎の…

ラヴィ・ティドハー『金星は花に満ちて』を読みました

www.hal-con.net日本のSF界には、はるこんという行事があります。春に行われるコンベンションだから、はるこん。ゲスト・オブ・オナーとして海外作家を招いたり、ディーラーズルームで即売会をしたりというお祭り……なのですが、実は行ったことがありません。…

川野芽生『Lilith』を読みました

Lilith作者:川野芽生発売日: 2020/09/26メディア: 単行本正直なところ、読みました、というほど読めてはいないだろうと思う。 Lilith(リリス)は川野芽生のはじめての歌集で、Twitterで流れて来たためにその存在を知ることができました。 私は日頃から詩や…

アリス・テイラー『窓辺のキャンドル アイルランドのクリスマス節』(高橋歩 訳)を読みました

窓辺のキャンドル アイルランドのクリスマス節作者:アリス・テイラー発売日: 2018/12/07メディア: 単行本アイルランドの人気作家であるアリス・テイラー、初めて読みました。2019年の神保町まつりで手に入れたのですが、去年は読みそびれていて、今年ようや…

酉島伝法『るん(笑)』を読みました

るん(笑)作者:酉島 伝法発売日: 2020/11/26メディア: 単行本酉島伝法の新刊とあらば買わないわけがない。しかし言霊が強くてしんどかったので、休み休み読みました。 もともと酉島伝法の本はすらすら読めるものではないのだけれど、今回は特に、じりじりとに…

グローバルエリート『WORK マンモス大合成』を読みました

globalelite.black2020年は地球レベルでいろいろありましたが、私にとっては「初めて文フリに行った年」でもありました。文フリ=文学フリマ。ずっと気になってはいたのですが行ったことは無く、しかし今回売り子のお手伝いをする機会を得て遂にデビューしま…

『銀河英雄伝説列伝1 晴れあがる銀河』を読みました

銀河英雄伝説列伝1 (晴れあがる銀河) (創元SF文庫)作者:石持 浅海,太田 忠司,小川 一水,小前 亮,高島 雄哉,藤井 太洋発売日: 2020/10/30メディア: 文庫銀河英雄伝説(以下、銀英伝)の新刊が出ると知ったのはTwitter上でした。それは公式トリビュートであり…

「2022年の『ユリシーズ』」の読書会(第九回:第九挿話)に参加しました

www.stephens-workshop.com毎度お馴染みとなってきましたが、「2022年の『ユリシーズ』」の読書会、第九回に参加しました。2020年12月6日午後にzoomにて開催されたものです。2019年に始まったこの読書会は『ユリシーズ』刊行100周年である2022年まで、3年か…

松本清張『昭和史発掘 10』を読みました

父親のお下がりの文春文庫の古い版で読んでいる『昭和史発掘』10巻を読み終わりました。ISBNがついていなくて、新版は収録内容が違うので、リンクは貼っていません。さて10巻なのですが、とうとう二・二六事件決行の朝にたどり着きました。 内容は以下の通り…

原美術館「光―呼吸 時をすくう5人」に行ってきました

www.haramuseum.or.jpもともと2020年春の展示予定だったものが、コロナの影響で冬になった展覧会です。 原美術館は、元邸宅として使われていたモダニズム建築の建物が有名で、ずっと気になっていました。しかし普段あまり現代美術を観ることがないので、ずっ…

『シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選』を読みました

シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選 (竹書房文庫)発売日: 2020/09/30メディア: 文庫シェルドン・テイテルバウム&エマヌエル・ロテムの編集によるイスラエルSFアンソロジーの翻訳です。訳者は中村融、安野玲、市田泉、植草昌実、山岸真、山田順子。 …

ウィル・ハント『地下世界をめぐる冒険 闇に隠された人類史』(棚橋志行 訳)を読みました

地下世界をめぐる冒険——闇に隠された人類史 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズIII-12)作者:ウィル・ハント発売日: 2020/08/26メディア: 単行本いつもノンフィクションが面白い亜紀書房から刊行された本で、本屋に並んだ頃から絶対好きなやつでしょこ…

映画『アウステルリッツ』を観てきました

www.sunny-film.comセルゲイ・ロズニツァ監督のドキュメンタリー映画三選<群衆>、最後に残していた『アウステルリッツ』をついに観てきました。 <群衆>のうち、『国葬』と『粛清裁判』はソ連のスターリンに関するアーカイヴァル映画ですが、『アウステル…

田中美穂 編『胞子文学名作選』を読みました

胞子文学名作選作者:田中 美穂発売日: 2013/09/20メディア: 単行本やばい本を手に入れてしまった。実は先日、倉敷に行ってきました。一人旅で、唐突に思い立って。 旅行には当然本を持っていくわけですが、この旅行では手持ちの本が思った以上に進んでしまっ…

映画『粛清裁判』を観てきました

www.sunny-film.comセルゲイ・ロズニツァ監督のドキュメンタリー映画三作が、<群衆>と題して公開されています。そのうちの一つ、『粛清裁判』(2018)を観てきました。 先日『国葬』(2019)の感想をアップしましたが、同じくソビエト連邦のスターリン時代の話…

石川宗生『ホテル・アルカディア』を読みました

ホテル・アルカディア作者:石川 宗生発売日: 2020/03/26メディア: 単行本『ベストSF 2020』に収められていた石川宗生の『恥辱』がめっちゃ好みだったので買いました。『恥辱』も入った短編集、なのですが、一冊で一つの世界を構成しています。すべてはプルデ…

松本清張『昭和史発掘 9』を読みました

父親のお下がりの文春文庫の古い版で読んでいる『昭和史発掘』9巻を読み終わりました。 ISBNがついていなくて、新版は収録内容が違うのでリンクは無しとなっています。7巻からずっと二・二六事件に向かって突き進んでいってるのですが、ついに9巻で昭和11(19…

映画『国葬』を観てきました

www.sunny-film.com『セルゲイ・ロズニツァ<群衆>ドキュメンタリー3選』と銘打たれた3作品のひとつ、『国葬』を観てきました。3選の他の2つは『粛清裁判』と『アウステルリッツ』ですが、こちらは未鑑賞。 セルゲイ・ロズニツァという名前は全然知らなかっ…

W・G・ゼーバルト『目眩まし』(鈴木仁子 訳)を読みました

目眩まし[新装版] (ゼーバルト・コレクション)作者:W・G・ゼーバルト発売日: 2020/06/16メディア: 単行本読んでしまった。ゼーバルトの新装版4冊のうちの、3冊目です。残り1冊しか残っていない。ゼーバルトはもう他界してしまったし、あと1冊を読み終えたら…