明けましておめでとうございます。
2020年は大変お世話になりました。2021年もどうぞよろしくお願いいたします。
ブログを続けていられるのも、読んでくださる皆様のおかげです! いいねやスター、twitterやFBでのコメントなど、いつも励まされています。
2020年も無事に過ごせましたので、去年を振り返って今年のエネルギーにしたいと思います。
まずは本の話から。
読書メーターによれば、2020年は本を110冊読んだそうです。これは、2019年の読書冊数である136冊と比べても分かる通り、私にしては少ないほうです。
しかしまぁ、コロナで引きこもっていた都合上、家に居ても読める分厚い本に手を出した結果でしょう。それに、満足度は総じて高かった。
というわけで! 突然ですがここで、kinoベス2020を発表いたします!
某大型書店のベストとは何の関係もありません。ルールは「2020年に読み終えた本」「再読本は除く」の2つ。掲載順序は読み終えた順であって、ベストの順位を意味するものではありません。本ブログで記事を書いたものについては、リンクを貼っておきます。
では張り切って行きましょう。
【kinoベス フィクション部門 BEST10】
・グレッグ・イーガン『万物理論』山岸真 訳
・ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー『フライデー・ブラック』押野素子 訳
・藤野可織『ドレス』
・W・G・ゼーバルト『アウステルリッツ』鈴木仁子 訳
・シャルル・バルバラ 『蝶を飼う男:シャルル・バルバラ幻想作品集』亀谷乃里 訳
・ウラジーミル・ナボコフ『ロリータ』若島正 訳
・D.H. ロレンス『完訳 チャタレイ夫人の恋人』伊藤整、伊藤礼 訳
・ローラン・ビネ『言語の七番目の機能』高橋啓 訳
・石川宗生『ホテル・アルカディア』
・川野芽生『Lilith』
まずはフィクション部門です。古典作品がいろいろ読めて満足でした。そしてやっぱり名作揃いでした。さすが古典と呼ばれ生き残ってきただけある。『レベッカ』も面白かったなぁ。2020年の新刊は少ないですが、2019年の刊行本を含めれば過半数になりそう。
そして2020年はなんといっても、ゼーバルトという作家と出会えたのが、私にとっては大収穫でした。ありがとう白水社。そして鈴木仁子さんの訳がまたすごく良いのだ……まだ読んでない本もキープしてあるので、今年も味わえる。
2020年はアンソロジーも面白いのがいろいろあって、短編部門も作ろうかと思ったのですが、ちょっと収集つかなくなるので断念しました『シオンズ・フィクション』を出してくれた竹書房が、2021年にはどんな面白い本を出してくれるか楽しみです。あと東京創元社は銀英伝トリビュートの続刊待ってますので、よろしく。
ちなみに2021年は『イリアス』と『白鯨』を読み切るつもりです。
【kinoベス ノンフィクション・エッセイ部門 BEST5】
・エドゥアルド・ガレアーノ『日々の子どもたち: あるいは366篇の世界史』久野量一 訳
・鹿島茂『19世紀パリ・イマジネール 馬車が買いたい!』
・フィリップ・ウィルキンソン『まぼろしの奇想建築 天才が夢みた不可能な挑戦』
・『現代思想2020年6月号 特集=汎心論――21世紀の心の哲学』
・管啓次郎『本は読めないものだから心配するな』
ノンフィクション・エッセイ部門です。
ノンフィクションは苦手といいながら、2020年はわりと読んでいました。でもエッセイは少なくて、評論が多かった。でも10冊選ぶには母数が足りないので、ベスト5で。
ガレアーノと管啓次郎はちょっと雰囲気が似ていて、文体から視点から、すごく好みでした。今年も彼らの著作を何か読もう。
ちなみに私が大好きな随筆家といえばロジェ・グルニエがいるのですが、振り返ってみたら2020年は一冊も読んでいなかった……なんということでしょう! 今年は読むぞ! なかなか手に入らないので、読破してしまう時を怖れてついつい後に取っておいてしまうんですよね。でも年に一冊くらいは読みたいよな。グルニエの訳をしてくれる宮下志朗と山田稔も、2020年は読んでいなかった。分厚い本を優先していたからだろうなぁ。
あと『現代思想』はほんと面白かったです。最近ちょっと追いつけてないけど、読みますよ。
さて、続いて映画の話をしましょう。
コロナ禍で引きこもり生活を送っていたとき、U-NEXTとAmazonPrimeの無料キャンペーンで映画をいろいろ観ていました。無料だったのでなんとなくブログに書くのは気が引けて記事にしてなかったのですが、数えてみたら2020年は33本の映画を観ていました。うち、映画館で観たのは9本。セルゲイ・ロズニツァ監督だけで3本ですね。
せっかくなのでオンライン・映画館まぜこぜで、ベスト5を選んでみました。公開年は日本基準です。順番は観た順。
【kinoベス 映画部門 BEST5】
・トッド・フィリップス監督『ジョーカー』(2019年公開、映画館鑑賞)
・ノーマン・ジュイソン監督『華麗なる賭け』(1968年公開、オンライン鑑賞)
・ラージクマール・ヒラニ監督『きっと、うまくいく』(2013年、オンライン鑑賞)
・トム・ムーア監督『ブレンダンとケルズの秘密』(2017年、オンライン鑑賞)
・ヴァーツラフ・マルホウル監督『異端の鳥』(2020年、映画館鑑賞)
そういえば2020年の元日は『ジョーカー』を観に行っていたんだった。これやっぱりぶっちぎりの名作でしたね。『華麗なる賭け』はまた古い映画なんですけど、私、スティーヴ・マックイーンが好きで……映画全体のおしゃれ感にやられました。『きっと、うまくいく』は前に友人から勧められてからずっと気になってたんですが、長さに怖気づいて観そびれていたもの。めっちゃ良かった……『いまを生きる』をちょっと思い出しました。私はああいうの弱いんだ。
今年はネトフリ+Oculusで映画三昧を企てているので、いろいろ観るつもりです。ブログに感想も上げれたらいいいな。
2020年は美術館・博物館はあまり行けなかった…けれど、振り返ったらそれでも結構行っていた。今年も平日昼間を狙って、積極的に目の保養をしていきたいと思います。
今年もよろしくお願いいたします。
2021年が皆さまにとって素敵な一年になりますように。